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新しい販路を拡大する対面EC「ライブコマース」をはじめよう!

新しい販路を拡大する対面EC「ライブコマース」をはじめよう!

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新しい販路を拡大する対面EC「ライブコマース」をはじめよう!

こんにちは。大阪・堂島のクリエイティブエージェンシー、株式会社メガホンです。

日々、当たり前のようにオンラインショッピングを利用する人が増えるなか、コロナ禍の外出自粛によって、EC市場の拡大はさらに加速しています。

そんなECの新しい形態として最近注目されているのが、「ライブコマース」。お隣の中国では、数兆円規模の市場になっているといわれ、その勢いはとどまりません。

日本でもサービスを提供するSNSやプラットフォーマーが増えてきましたが、そもそもこの「ライブコマース」とは、どんな仕組みにになっているのでしょうか?市場動向や配信に必要な準備、ライブコマースに使えるアプリ/サービスと併せてご紹介していきます。

ECとライブ配信のミックス?ライブコマースの仕組みとは

「ライブコマース」とは、ライブ動画を配信し、そのなかで商品を紹介してユーザーに購入してもらうという、新しいECの形態です。

一見、テレビショッピングのネット版のように感じるかもしれませんが、一方的に商品やサービスのPRをする従来型のテレビショッピングとは違い、視聴しているユーザーからコメント機能で送られてくる質問に答えたり、要望に応じて商品の見せ方を変えるなど、デジタルならではのインタラクティブな対面型接客ができる点が大きなポイントです。

取り扱われている商品としては、「洋服」や「アクセサリー・時計」といったファッションに関するものが特に多く、実際に手に取ってみないとわかりにくいサイズ感や素材のテクスチャー、機能性などをリアルタイムで確認できるという点で、ライブコマースと親和性が高いと言えます。

実店舗でショップ店員と会話しながら買い物をする、そんなバーチャルな体験がユーザーの購買意欲を刺激するため、ライブコマースのユーザー購入率は、通常のECに比べ格段に高い傾向にあると言われています。

世界中で拡大を続けるライブコマース市場

ライブコマースを語る上で、デジタル先進国である中国は外せません。日本でも毎年話題になる「独身の日」に行われるセールで、巨額のお金が動くニュースを皆さんも目にしたことがあるのではないでしょうか。

2020年の中国のライブコマース市場は9610億元(約15.4兆円)に達し、さらに2021年には1兆2012億(約19.2兆円)に上ると予測されているほどの成長を見せています。

中国でここまでライブコマースが受け入れられている背景には、商品への信頼性が疑わしいことが挙げられます。誰も粗悪品や偽ブランド品をつかまされたくないことから、信頼を寄せる著名なインフルエンサーが紹介する商品を購入するわけです。

人気のあるジャンルはファッション・美容関連で、最近は生鮮食品の人気も高まっているのだとか。日本でもファッションはよく購入されるジャンルですが、いずれは中国同様、グルメのライブコマースも普及していくかもしれません。

ライブ配信の盛り上がりとライブコマースの強み

ライブコマースが脚光を浴びるようになったのは、近年、若い世代を中心に、ライブ配信が大きな盛り上がりを見せていることと無縁ではありません。

YouTubeなどの動画SNSはもちろん、17Liveやツイキャスなどのライブ配信アプリが多数登場し、InstagramやFacebook、Twitterといった主要SNSもライブ配信機能が利用できるようになっており、今後もさらに普及すると考えられています。

この波に乗るライブコマースには、次のような強みがあるといえます。

リアルタイム配信の臨場感

まずリアルタイム配信であることは、ライブコマースの大きな特徴です。ユーザーはPCやスマートフォンと安定した回線環境さえあれば、どこででも配信者が行う“ライブ”に参加することが可能です。

「モノを売るより体験を売る」というマーケティングの考え方が近頃叫ばれていますが、ライブコマースはまさに配信自体が体験できるコンテンツ。ライブならではの、何が起きるかわからない臨場感がユーザーの関心を集めていると言えます。

ユーザーとの双方向コミュニケーション

配信者と視聴するユーザーが、コメント欄などで双方向にコミュニケーションを図れる点も大きな強みです。ユーザーが「欲しくなりました!」と送れば、配信者がそれを見て「ぜひお買い求めください!」と答えるなど、ライブ独特の購買体験を向上させる効果が生まれます。

有名タレントやネットで人気のインフルエンサーが広告塔として登場するケースもあれば、企業の商品開発者や食品の生産者などが直接販売を行う場合もあります。商品の特性に合わせて、配信者を選定するところも売れ行きを左右するポイントと言えるでしょう。

商品の魅力を的確に訴求できる

商品写真だけではわからない点を質問して、即座に疑問や不安を解消できるのも、ユーザーにとってライブコマースを利用する大きなメリットです。

「ネットショッピングで洋服を買ったら、思っていたものと違った」という声は依然としてよく聞かれます。こうした失敗でECに対して抵抗を感じている人は、実店舗で手にとってから購入することにこだわるでしょう。ライブコマースでは、配信者が商品を手にしながら感想を伝えたり、コメント欄で質問すれば回答してくれることでこの不安を解消してくれます。

ユーザーの声を商品開発や販売手法に活かせる

視聴しているユーザーがコメント欄に送ったメッセージはデータとして蓄積されます。ECサイトの口コミレビューに投稿するよりも手軽に送れるので、普段声が聞けないリアルなユーザーの感想や意見、疑問点などを多数集められます。そのなかにはきっと、どんな商品が望まれているか、どうすれば買ってくれるのか、など、今後の商品開発やマーケティングに役立つヒントが隠されているはずです。

ライブコマースを始めるために必要な準備とは?

ライブコマースによってどのような成果を期待できるか、理解いただけたでしょうか?それでは、実際に始めるにあたって必要になる準備と、機材についてご紹介していきましょう。

配信までに必要なステップ

1)企画

まずは、どの商品をどのような配信内容で販売するのかを企画します。企画が定まれば、それに合わせて配信者・台本・オファーをそれぞれ決めていきます。

配信者はタレントやインフルエンサーであればターゲットに人気がある人選が望ましいですが、配信者が商品に対し関心が薄いときの「やらされている感」をユーザーは機敏に察知しますので、「有名だから」という理由だけで選んでしまうのも考えものです。

また、自社の社員を配信者に起用する場合は、商品への理解はもちろん、話し慣れていること、会社のイメージに合っているかも含めて検討が必要です。

2)プラットフォーム選定

ライブコマースは、ECサイトで動画を視聴できるようにするか、SNS上で動画配信を行うか、ライブ配信アプリを利用するか、いずれかの方法で配信できます。自社のサイト環境やYouTube公式チャンネル、公式SNSの活用頻度やフォロワー数なども考慮しつつ、ターゲットが集まりやすいプラットフォームを選定しましょう。

3)集客

自社サイト、SNS、メールマガジン、その他プロモーションも含め、最大限に告知を行って集客しましょう。ライブコマースを行うことを顧客やフォロワーに知ってもらい、一人でも多くの視聴ユーザーを集めなければなりません。先々の予定を決めやすいように1ヶ月前には初回の告知、忘れられないように1週間前、1日前などにも念入りに告知を行います。

4)機材準備

ライブ配信となると、本格的な撮影機材や配信ツールが必要だとイメージされるかもしれませんが、ライブコマースの多くはスマートフォンから配信専用のアプリを使って配信しています。企業としてライブコマースを行う場合、さすがに最低限の機材ではトラブルが起きたときに不安がありますので、スマートフォンで撮影する場合でもスタンドや照明機材、可能であれば本格的なカメラやマイク、そして配信ツールを使うPCは用意しておきたいところです。

5)リハーサル

配信日に備えて、商品や台本の内容、配信者のセリフやポジション、撮影の機材など一連の流れを確認する意味でもリハーサルを行いましょう。リハーサルは問題点が出たら解決するまで何度か行ったほうが安心です。「こんな質問が来たらどう答えるか」など想定されるFAQや、機材のトラブル時にどう対処するかにも備えておきましょう。

配信で使用する機材

その他、あれば便利な機材をご紹介します。少し暗めの場所であればリングライトなどの照明機材、広めの場所で配信する際には映像やコメント確認用のモニターまたはタブレット端末などがあればいいでしょう。

ある程度配信にも慣れてくると、より綺麗な映像で配信をしたいと思われる方々も多いかと思います。そんな時には本格的な機材を準備して配信を行うことになります。

主にライブ配信で使われる機材は次の3つに分けることができます。

1)映像

多くのライブコマースはスマートフォンで行われていますので、スマホをスタンドに固定するだけで撮影は行えます。商品をよく見せるために精細な画質で配信したい場合は、デジタル一眼など本格的なカメラを使用します。カメラを複数設置して切り替えを行う場合は、スイッチャーも必要となります。

2)音声

スマホやカメラだけでも音声は拾えますが、配信者の声をしっかり届けるために、マイクやミキサーを別途用意したほうが良いでしょう。マイクは撮影機材に合わせて接続できるものを選びます。ミキサーは録音や音声の調整をするための機材で、精度の高いライブコマースを目指す場合にはあると便利です。

3)配信

撮影した映像や音声を配信するためには、配信機材が必要です。「OBS Studio」が代表的な配信ソフトで、各種配信サイトに対応しており、なんと無料で使用することができます。テロップやエフェクトの表示などさまざまな機能を備えていますが、配信サイトに合わせて設定が必要になりますので、詳しくない人はプロに相談したほうが良いかもしれません。

ライブコマースにおすすめのSNS/プラットフォームは?

ライブコマースの配信は、自社ECサイトのほか、SNSや専用プラットフォームで実施されます。そのなかから、おすすめのサービスを挙げていきます。

YouTube

もはや知らない人はいない、動画配信プラットフォームの代表格。2019年からライブコマースの需要に対応しており、多くの配信者がここでチャンネルを設けてライブ配信を行っています。ただし、チャンネル登録者数が1,000人以上いないとライブ配信ができないなど、条件が設けられていますので、事前によく確認しておきましょう。

Instagram

幅広い年齢層に利用され、特に若者にはメインのSNSとしてよく利用されているInstagram。写真や動画を投稿するSNSということで、早い時期からライブ配信機能が実装されるなど、ライブコマースとの相性は抜群です。流行を追いかけたいユーザーの利用頻度が高いことから、アパレルブランドやコスメメーカーなど、センスの良さをPRしたい企業がよく利用しています。インフルエンサーが多いため、依頼する配信者探しにも事欠きません。

HandsUP

ライブ配信アプリ「17LIVE」の運営会社が提供するライブコマースの支援システム。商品登録からライブ配信、購入までの仕組みをトータルで提供しており、複数のSNSで同時配信も可能ということで利用しやすいのが特徴です。レアグッズやお得なセット商品など在庫の少ないアイテムを購入できる抽選機能や、「Aさんが○○をカートに入れました」と表示して”行列”を演出する機能など、サービスの独自性を打ち出しています。

SHOPROOM

アイドルやアーティストがライブ配信を行う「SHOWROOM」のライブショッピング機能としてリリースされた「SHOPROOM」。もともとライブ配信サービスとしての認知が高く、ライブ配信に慣れた配信者も多いため、コラボなどをすればスムーズなライブコマース展開が行えるでしょう。

まとめ

SNSやショッピングサイト、ライブ配信サービスなど、今後もさまざまな事業者がライブコマースのプラットフォームを提供していくと予想されます。販売する商材によってアピールの仕方を工夫したり、ターゲットに合わせて相性の良いプラットフォームを選ぶなど、成果を上げるためにはさまざまな見極めが必要となってくるでしょう。そのために存在するのが、動画やライブ配信、プロモーションが得意な会社です。

ECサイトでの販売に伸び悩みを感じている方は、そういった良いパートナーとタッグを組んで、ぜひライブコマースにトライしてみてはいかがでしょうか。

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