
こんにちは。大阪・堂島のクリエイティブエージェンシー、株式会社メガホンです。
映像について少しでも興味がある方であれば、「VR」や「AR」という言葉は耳にしたことがあるでしょう。数年前から動画コンテンツや各種アトラクションなどに導入されているのはもちろん、技術の進歩はさらに進み、「MR」「SR」などの最新技術にも波及する注目の技術です。
ただ、キーワードとして知っていても、その詳細や違いまで理解して説明できる方は意外と少ないのではないでしょうか。このVR/AR、今後どのような活用が期待されているのか、探っていきましょう。
VRとARの違いは?
VRとは「Virtual Reality=仮想現実」の略称で、コンピュータによって人工的に作り出される仮想の空間を、あたかも現実かのように体験できる技術のこと。
一方、ARは「Augmented Reality=拡張現実」の略称で、現実世界にコンピュータで構築した仮想現実を付け加えて拡張された新しい現実を見せてくれる技術です。
VRもARも仮想現実を作るという意味では同じですが、VRはすべて仮想現実、ARは現実+仮想現実という表現が理解しやすいと思います。
VR(仮想現実)の概要と活用事例

まずは、より古くから研究が行われてきた歴史のあるVRから、もう少し掘り上げていきましょう。
VRは1960年代に基本的な技術が誕生し、1990年に入ってブームを呼び起こしました。Appleが提供した「QuickTime VR」をご記憶の方もいらっしゃるでしょう。その後、何度かのブームを経て、今では多くのVR動画が世に送り出されています。
VR動画を観るユーザーはVRカメラを装着し、コンピュータに構築された仮想の世界に飛び込んであたかもそこにいるかのように仮想世界で活動することができます。ゲームやアトラクションで活用されることが多く、自由に空を飛んだり、目の前のパズルを解いたり、迫りくるゾンビを銃撃したり・・・といったことを体感できるわけです。
最近は教育や観光、ショッピング、医療の世界でもさまざまな活用例が出てきており、今後のさらなる展開が期待されています。
VR活用事例
教育
ニューヨークの学校で実施された、VRによる社会科の授業。外国の空間を擬似体験し、子どもたちに学びの機会を与えています。
https://youtu.be/mlYJdZeA9w4
観光
ANAが提供する、擬似的に旅行ができるサービス。旅行に行けない人も同行したかのように現地の雰囲気を体験です。
https://youtu.be/F2zOJLZo5BM
医療
VR技術を使った外科シミュレーター。3次元の人体構造を再現し、具体的な手術プランを立てることができます。
https://youtu.be/AttXbcLUyR0
ショッピング
中国のEコマース企業アリババグループによるVRショッピングサービス。仮想空間内を歩き回って買い物を体験できます。
https://youtu.be/-HcKRBKlilg
訓練
VR動画で再現される豪雨災害を疑似体験しながら、避難のタイミングなどについて学習することが可能です。
https://youtu.be/CH8zipzKBkQ
AR(拡張現実)の概要と活用事例
VRに比べると、ARは歴史がまだ浅く、言葉が知られるようになってきたのはここ数年のこと。しかしその基本形はテレビで実現しています。CGで作られたキャラクターが現実にいるタレントと会話をしている番組を観たことはないでしょうか。これはバーチャルと現実がつながる、ARの基礎ともいえるのです。
現在は、頭に装着するヘッドマウントディスプレイやスマートフォンによる視聴が主流になっており、認知度を上げた立役者とも言えるのがあの2016年にリリースされた「Pokemon Go」。街を歩きながらスマートフォンの画面越しに現れるポケモンたちは多くの人々を魅了し、近所を散歩するだけで「ポケットモンスター」の世界を体験できるこのゲームは、レアなポケモンを求めて人が集まりすぎたり、立入禁止の区域に侵入する人が続出するなど、社会現象にまでなりました。
このようにARはあくまで現実世界があり、そこに仮想現実をプラスするものだと考えれば、ARを活用したコンテンツも考えやすいと思います。
AR活用事例
建設
小松製作所による建設現場向けアプリ。地形の形状をスキャンして、掘削部分をARでチェックしたり、建設機械を実寸大で表示させる機能があります。
https://www.moguravr.com/komatsu-kayac-ar/
不動産
マンションの内見希望者が現地に行くことなく、バーチャルなモデルルームの内見を自宅や不動産ショップから行えるシステムです。
https://x-garden.co.jp/arnaiken
ファッション
ベラルーシの企業が提供するスニーカーの試着が可能なアプリ。スマホを通してぴったりの一足を探すことができます。
https://a-r-tech.net/blog/wanna-kicks.html
インテリア
自分の部屋など撮影し、そこに3Dの家具を実物大で配置して部屋のイメージをシミュレーションできるアプリをニトリが提供しています。
https://www.nitori-net.jp/ec/characteristic/roomco/
メイクアップ
写真共有サービスPinterestによる、バーチャルメイク機能。AR技術により、約4,000種類のアイシャドウを自分の顔で試すことができます。
https://www.moguravr.com/pinterest-ar-enhancement/
これからの展開が期待される「MR」「SR」

さまざまな広がりを見せるVRですが、その類似技術として「MR」「SR」も少しずつ注目を集めていきます。
MRは「Mixed Reality=複合現実」の略称で、現実世界にバーチャルなデータを反映するARに対し、現実世界に独立した仮想世界を表示させることができるのがMRです。MR技術により作り出される仮想の物体は、見るだけでなく触れることも可能になるのです。
数年前から研究が続けられており、航空機のパイロットが訓練する空間づくりや、コールセンターのオペレーターが3Dで再現された製品を確認しながら回答できる仕組み、3次元の口腔内で歯科治療を行う教育システムなど画期的な取り組みが誕生しています。
一方、SRは「Substitutional Reality=代替現実」の略称で、過去の映像をあたかも目の前で起きているかのように代替えできる技術です。実際に起きたことがベースになっていますので、VRで作られた仮想空間よりもリアルな体験をユーザーに提供できるでしょう。まだ研究段階で具体的な導入事例などは見られませんが、近い未来にはさまざまなビジネスにも活用されていくことでしょう。
まとめ

VR/ARの違い、そしてMR/SRの将来についてご理解いただけたでしょうか。
かつては高い技術が必要であり、コストも膨大にかかっていたVR/ARも、最近は各企業が積極的に導入できるほどハードルが下がってきました。
マーケティングにおいて、「ユーザー体験」が非常に重視される今の時代。「臨場感・没入感」を提供できるVR/ARは新しい体験の提供には欠かせない技術です。他社に先んじる意味でも、ぜひ動画コンテンツづくりの際には導入を検討してみてください。
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